unittest.mock.Mock で isinstance 関数を通り抜けるモックオブジェクトを作成する方法
はじめに
こんにちは、アノテーションのなかたです。
今回は、unittest.mock.Mock
で isinstance関数を通過させる方法についてです。
結論
以下のコードで通過させることができました。
from unittest.mock import Mock
mock_instance = Mock(spec=クラス)
背景
次のように、Point
クラスと、Point
インスタンスを想定した関数があるとします。
Point インスタンスのみを確実に通すため、isinstance
関数によるチェックを実装しています。
class Point:
def __init__(self, x: int, y: int):
self.x = x
self.y = y
def output_point(point: Point):
if not isinstance(point, Point):
raise ValueError("point is not Point instance")
return f"x: {point.x}, y: {point.y}"
output_point
関数をテストする際、次のようにMock
で属性を変更しただけでは、isinstance 関数により弾かれてしまいます。
def test_output_area():
mock_point = Mock()
mock_point.x = 10
mock_point.y = 20
assert output_point(mock_point) == "x: 10, y: 20" # ValueError: point is not Point instance
次のように、spec属性でクラスを設定することで、Pointクラスを偽装することができます。
def test_output_area():
mock_point = Mock(spec=Point) # spec属性でPointクラスを設定
mock_point.x = 10
mock_point.y = 20
assert output_point(mock_point) == "x: 10, y: 20"
おわりに
unittest.mock.Mock
には wraps
属性など、specの他にも便利そうなものがありましたので、こちらも使い方を紹介できればと思います。
参考
アノテーション株式会社について
アノテーション株式会社はクラスメソッドグループのオペレーション専門特化企業です。サポート・運用・開発保守・情シス・バックオフィスの専門チームが、最新 IT テクノロジー、高い技術力、蓄積されたノウハウをフル活用し、お客様の課題解決を行っています。当社は様々な職種でメンバーを募集しています。「オペレーション・エクセレンス」と「らしく働く、らしく生きる」を共に実現するカルチャー・しくみ・働き方にご興味がある方は、アノテーション株式会社 採用サイトをぜひご覧ください。